外山リョウスケ ポートフォリオサイト
作家の思考の軌跡を「なぞる」
フォトグラファー・現代美術家、外山リョウスケ氏の過程と作品を記録したポートフォリオサイトを制作しました。外山氏の作品は、制作の端緒や思考の過程を綴った「キャプション」が不可欠な文脈を形成しています。ウェブサイトでも、作品単体を見せるのではなく、展示会場でハンドアウト(解説)を手に取りながら空間と作品を往復する鑑賞体験を、デジタル上の構造として再解釈しました。

記録の蓄積を支える機能的秩序
作家の言葉と視点を際立たせるため、装飾を排し、グリッドシステムとタイポグラフィによる秩序を優先した設計を行いました。実績公開の場に留まらず、これまでの活動からこれからの探究までが積み重なっていく「思考のアーカイブ」としての機能を定義しています。余白と文字の規律を整えることで、時間の経過に左右されない記録物としての静謐な質感を追求しました。





鑑賞プロセスに基づく3要素の並列化
外山氏の作品において、制作の動機や背景を綴ったキャプションは、作品を捉えるための不可欠な要素です。本プロジェクトでは、展示会場で空間(展示風景)の中に佇む「作品」を眺め、手元のハンドアウト(キャプション)で理解を深めるという一連の鑑賞プロセスをサイト設計の根幹に据えました。
「キャプション」「作品」「展示風景」の3点を等価なボリュームで並列に配置する構造を採用することで、情報を一方的に提示するのではなく、ユーザーがそれぞれの要素を自発的に行き来し、作家の思考の道程を多層的に理解できる土壌を整えています。

「なぞる」行為を変換したインターフェース
PC版では、3つの要素を横並びに配置し、クリックによって各要素を拡張・縮小できるUIを採用しました。実際の展示会場において空間を眺め、手元の解説を指でなぞりながら理解を深めるという身体的な鑑賞プロセスを、デバイス上の挙動に変換したものです。ユーザー自らが意図的にセクションを操作し、見たい情報を選択していくプロセスを設けることで、受動的な閲覧ではない、能動的な「展示体験」を創出しています。

- CLIENT
- 外山リョウスケ
- YEAR
- 2025
- CATEGORY
- ウェブサイト
- art director, UI DESIGNER
- Yasunori Kadokura
- UI DESIGNER, FRONT-END ENGINEER (STUDIO)
- naoki nagasuna
- creative producer
- Ryuta Modeki